果物はいくら食べても太らない?

「野菜果物療法-果物が肥満・糖尿病を治す」という書籍によると、「野菜・果物・魚などはすべて生で食べる。調味はしない。そのために、鮮度の良い物を調達する。穀類は玄米・玄麦など全粒で食べる。量は好きなだけ食べる」という表現があります。この説の根拠は、次の2点にあるようです。
① 果物を食べても血糖値は上がらない。
② 加工食品こそが生活習慣病の根源である。加工食品とは、一般に言うそれとともに、養殖の魚・肉、精米、制麦なども含み、これらは「死んだ食べ物」である。「生きた食べ物」を食べていれば病気になどならない。果物は「生きた食べ物」の最たるものであり、どしどし食べるべきである。
 また、クレオパトラはメロンを、楊貴妃はライチをというエピソードが、果物はいくら食べても太らない、あるいは果物は美容に良い、という考え方の背景になっているようです。

 

A.まちがいです
 まず、養殖の肉や魚、化学肥料と農薬で育てられた果物はダメというのでは、食べるものがありません。「緑健栽培」という特殊な栽培法で作られた果物や野菜は化学肥料や農薬なしに育つということですが、誰でも手軽に買うことができるものではありません。
 また、食品は、例えば、同じリンゴでも1個1個栄養価には差があるからそれを計算して食べても意味がないということですが、個体差はそんなに大きなものではありません。目安のために栄養価の基本を知ることは重要です。さらに、いかに「生きた食べ物」でも、好きなだけ食べてやせられるわけはありません。
 また、クレオパトラや楊貴妃が食べた果物は、おそらく硬めでこぶり、しかもかなり酸っぱかったと思われます。現代の日本の果物は、柔らかく甘く、かなり高カロリーとなっているものもあり、こうした時代的背景の差も落とし穴になります。
 さらに、果物を食べても血糖値は上がらない、というのはまちがいです。糖尿病の患者さんの中には、果物の食べ過ぎで血糖値が下がりにくく、悩んでいる人が多くいます。また、果物の食べ過ぎは高脂血症の引き金ともなります。

 

出典 まちがいだらけのダイエット
鈴木吉彦 著 (株) 保健同人社 発行

 

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